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自作FIコントローラー

スーパーカブを88ccにボアアップをした時の話。


作成経緯

当方の所有しているスーパーカブは、スーパーカブカスタムAA01型2008年製のFI車50ccです。例によって、50ccは30km/h制限がかかっておりまして、60km/h出したいなと思いボアアップに踏み切ったわけです。ボアアップキットを探したときに、所有しているカブに対応しているボアアップキットは武川さんからしか出ておらず、なんと値段は3万円程度。(8千円程度の車種もあるのになぁ、、、)私のカブはFI車。空燃比をコンピュータで制御してあげないといけません。もちろん、この武川さんのボアアップキット、FIコントローラー付きというものもあります。しかしながら、いかんせん高い。1万円程度orz出費4万円となったら、少し予算足してエンジン載せ替えの方が、、ってなるので、何とかしてやれないかと考えたところ、FIコントローラを自作している方[注1]を見つけました。私は、てっきり酸素センサーと回転数から式を立てて、噴射時間を計算、、、、なんてことを考えていたが、「計算されている噴射時間を増やせばいい」という発想は、なかなか出てきませんでした。(冷静に考えたらこれが手っ取り早いよね、、、)

計画を立てる

というわけで、本題!作るものが決まったら、早速計画をたてていきます!計画ったってそんなたいそうなものではないですが... まずは回路図です。EAGLEで書いていきます。回路は先述した先人の方のものとほとんど一緒です。 変わったところは、PICを12F629から10F222に変更しました。 理由は機能が少ない、値段が安い、2ピンしか必要としないことです。秋月さんではDIPモデルで1個45円です!安い‼ また、MOS-FETは、先人の方がBS170を使って吹っ飛んだとのことだったので、 私はドレインが60V5Aまで許容のある2SK2796Lを選びました。

そんで、プリント基板設計まで行きましょう。 今回は、簡単な回路にすることができました。ここで気を付けることは、 PICのパスコンをできるだけ近くに設置することくらいだと思います。 あとは、簡単な回路になるようにトライアンドエラーを繰り返すだけ。(これが一番大変なんだけどね、、) サイズは、
1036mil*2000mil
約2.63144cm*5.08cm
です。


製作

まず、PICのプログラムを書いていきます。絶対にアセンブラで書いた方が良いです。 なぜなら、C等で書くと必ずオーバーヘッドがあります。 これが、このような遅延時間を正確に出さないといけないモノには致命的です。 難しいことをするわけでもないので、アセンブラでいいでしょう。 プログラミング上の注意は、EDUはガソリンを噴射している時間がLOWになるような信号を出しています。 ですから、 PICが受ける噴射時の信号の入力はLOW、 出力はMOS-FETの回路によって逆になっているので、PICが出力する噴射時の信号はHIGH になります。遅延に関しては、最初は10msから試していましたが、 私のスーパーカブは4ms~5msでちょうどよかったです。 メインループの部分は、以下のようになります。このスクリプトでの誤差は、正確にはループの誤差を入れ、5ms+25µsです。


    main_loop
    btfsc   EDU_IN	;EDU_INが0の時次スキップ
    goto    main_loop	;

    EDU_ON
    bsf	    FI_OUT	;1(出力は0)
    btfss   EDU_IN	;EDU_INが1の時次スキップ
    goto    EDU_ON

    DLY_time
    call    DLY_10ms
    bcf	    FI_OUT	;0(出力は1)
    goto    main_loop


    DLY_10ms	;25μの誤差
    movlw	    D'5'
    movwf	    CNT1


    DLY_1ms		;5μs*200=1ms
    movlw	    D'200'
    movwf	    CNT0

    DLY_5us		;一回のループが5μs(1サイクル1μs)
    nop
    nop
    decfsz	    CNT0,f
    goto	    DLY_5us
    decfsz	    CNT1,f
    goto	    DLY_1ms
    return

書き込みは、PICkitを使用しました。 ブレットボードを使って動かしてみます。テスト用の入力信号は、どのご家庭にも転がっているであろうIC555を使って パルス発生回路を組みます。
お次は、プリント基板製作です。
私は、ここ最近は、生基板にトナーを転写させる方法でつくっています。 トナー転写の利点は、感光基板と違って、やり直しができるところです。よって、成功率も高いです。 このようにしてプリント基板を作りました。

穴あけして、部品を乗っけていきます。穴あけは、いつも0.7mmまたは0.8mmで穴あけしています。その後、はんだ付けで実装していきます。 実装できたら、プログラムの確認です。ブレッドボードで動かしたように動くことを確認します。

↓555で作成した波形

↓FIコントローラーから出た波形

しっかり、噴射時間が伸びたことがわかります。 動くことを確認したら、実際のバイクに搭載して、燃調比の調整に入ります。
実際にパイクに接続します。接続方法は、青黒の線が12V、 緑ピンクの線がインジェクションの信号線になります。GNDはバッテリーから取ってます。 圧着端子を取り付けておくとより楽です。

走らせながら、遅延の長さを変えていきます。 実際走らせるて、一番パワーが出るところを探ります。 私のスーパーカブは4ms~5msでした。 調整が終わったら、完成。


注1: http://pro.kai-seki.net/バイクいじり/picを使用したインジェクションコントローラ
作成日:2019/12/25
最終編集日:2021/2/10